忍野八海は日本の誇るべき観光地。
が、しかし、昨今の外国人旅行者の急増により忍野八海には外国人が殺到。日本人が少数派になるまでに外国人だらけの観光地となっています。それは素晴らしいことです。でもでも、日本で忍野八海って実はあまり知られていないのではないでしょうか!?このまま日本よりも海外で有名な観光地になってしまうことはどうにか避けたいので、忍野八海の素晴らしさをとことんまとめさせていただきます!
目次
忍野八海は富士山の湧水地
八つの海(池)から構成される湧水地「忍野八海」。観光地としては、その美しさで人気を博していますよね。富士山の伏流水が湧き出る湧水池で、世界遺産富士山の構成資産の一部として認定されいています。
古くは宇津湖という湖があった土地で、湖自体が干上がったことで湖底の湧水が地表に出てきたもののようです。現在でも多くの湧水があり、キレイな水の池を楽しむことができます。
忍野八海オススメ周遊プラン
忍野八海は8つの湧泉を巡るのが観光の醍醐味です。そのほとんどが忍野八海中心部にあるため、回るプランも立てやすいはず。しかし、ひとつの湧泉だけ離れた場所に位置するため、その全てを巡った観光客は非常に少ないのです。そこで私のオススメの回り方をご紹介しますね!
私のオススメする八海巡りは、逆周りルートです。8つの池を1番霊場から8番霊場で周るのが一般的ですが(実際にはバラバラに回ることの方が多いですが)、ここでは8番霊場から1番霊場に向けて巡っていきます!全てをまわると1時間半から2時間ほどかかります。
そっちの方が尻上がりに景観がアップしていきますので、飽きずに見られると思いますよ。
駐車場はどこに止めるべき?
まず、忍野八海に到着した際の駐車場についてです。中心部には民間駐車場が複数箇所あります。中心部付近なら空いている駐車場どこでも大丈夫です。普通車一台で300円くらいが相場でしょう。中心部付近には無料で開放している駐車場もあります。
このプランのオススメは、浅間神社付近(忍野八海北側)の駐車場がおススメ。浅間神社を起点に、忍野八海巡りができます。
まずば8番霊場「菖蒲池」
駐車場からほどなく、一番近い湧泉がみえます。唯一の沼状の池である「菖蒲池」です。
菖蒲池は正直、忍野八海のなかでは地味な池ですね。中心部からちょっと離れたところにあるため、ぱっと見た感じはどこにでもありそうな池です…。湧水量は非常に少ないようで、透明度も他の池に比べると特別良いわけではないようです。
池の先端に湧水のポイントがあります。苔むした岩の隙間から水が湧き出ています。
中心部にいく途中にある七番霊場「鏡池」
鏡池は菖蒲池と中心部のちょうど中間にあります。ぼーっとしていると通り過ぎてしまいそうな普通の池です。鏡池の由来は、富士山が水面に映り込むからとのこと。でも、晴れていないと見ることはできないので、この日は写真のとおり…。
一番北側の端が一番透き通っている感じがしました。今回は湧水がどこにあるのかわかりませんでしたが、この辺りなのかもしれませんね。
忍野八海とは関係無いけど、観光客を魅了し続ける「中池」
鏡池から道沿いに南下していくと、程なく忍野八海中心部に到着します。ここには、お土産屋さんやお食事処があって華やかなエリアなのですが、それに華を添えているのが「中池」という人工池です。
多分、この中池、忍野八海の池よりも大きくてきれいなので、最も観光客を惹きつけている池でしょう。皮肉に感じてしまうかもしれませんが、この中池は忍野八海のハイライトのようなものです。とにかくめっちゃきれいなので、観光客も一番多く大混雑エリアですね。
池の真ん中には、水深8mの湧泉があり、一際神秘的。この湧泉にはお土産屋さんを通過しないとたどり着けないのですが、見る価値はあります!魚が沢山泳いでおり、神秘的な雰囲気ですね。ちなみに、池の水がめっちゃきれいな池なので是非ともご自身の目で見てほしいなと思います!
忍野八海最大の湧水量。五番霊場「湧池」
中池からほど近く、道を挟んで反対側にあるのが湧池です。忍野八海最大の湧水量を誇り、忍野八海を代表する池ですね!
すごく深さのある池なのですが、太陽の光で反射して写真だとイマイチわかりにくくなっていますね…。透明度もピカイチな池なので、超オススメ!っても、忍野八海の中核的な場所にあるので絶対目につくはずですよ〜。
また、湧池にはコインが結構な枚数投げ込まれています。トレヴィの泉じゃないんで絶対投げ込んじゃダメなやつですから、皆様もお気をつけください!なんでも、コインによって水質汚染も起きているようなので本当にダメなやつです。
これは池?川の一部のような六番霊場「濁池」
五番霊場の湧池から非常に近いところにあるのが濁池です。この池、水流が速いため川のような池なんです。というのは、この池に流れ込む井戸水(付近の水車小屋や中池など)の水量が非常に多いためか、川のような感じになってしまっています。昔は井戸水の流入がなかったため濁った湧水が見られたそうですよ。
奥に流れている阿原川にこの池は合流しています。
唯一お金を払って見る三番霊場「底抜池」
三番霊場「底抜池」だけは、料金がかかります。そのためか、忍野八海中心部にありながら非常に静かな空間です。ここは是非とも訪れたい池のひとつですね!
料金がかかるのは「榛の木林資料館」の施設内に底抜池があるためで、300円を払えば敷地内に入ることができます。忍野八海を見に来たなら300円はケチらずに必ず入りましょう!
入場すると、敷地が意外と大きいことにビックリします。眼の前には忍野八海最大の池「榛の木池(人工池)」が広がります。この池もめちゃくちゃキレイな水です。
コイとニジマスが大量に泳いでおり、100円で魚のエサを購入して餌やりすることもできるみたい。
外国人観光客のほとんどがこの資料館に入ってこないため、今までの人の多さとは正反対の静かな空間に心が落ち着きますよ。
ニジマスとの触れ合い場。でも近づいたら逃げられて絶対触れないから無理ゲー。
忍野村には茅葺きの民家が現在も多く残ります。その中で最古の茅葺き家屋が資料館として残されています。中に入って見学することも可能。古民家がお好きな方はぜひ!
中はこんな感じで、当時のまま残されています。この手の見学できる古民家にしては珍しく2階も開放されているのでおすすめです。
そして、この古民家を抜けると奥に底抜池があります。
この底抜池は忍野八海の中でも、昔の状態がほとんど残されている非常に神秘的な池です。透明度も抜群で、コイやニジマスがゆったりと泳いでいます。何より、正面にあるトチノキの大木が雰囲気を抜群にしていますね!
ちょっと引いたところからの底抜池。正面奥がトチノキの巨木。
あまりにも綺麗すぎて浮いているように見える魚。
スルーされがちな池、四番霊場「銚子池」
榛の木林資料館を出て左に進み、川沿いをちょっといくと銚子池です。ここは観光客の通り道になっているのですが、どうもスルーされがち。看板を見逃さずにチェックしましょう!
こんな感じで川沿いの道に案内があります。ここを入るとすぐに銚子池があります。
銚子池。なんだか人工的に囲われた形状をしていますが、一応湧水はいまも健在の様子。正直あんまりキレイってわけではないですかね。インスタ映えにも程遠い感じ。だから観光客もスルーしがちなのかもしれません…。
写真だとわかりにくいですが、砂地のところから水が吹き出して砂が巻き上がっている箇所が一部にあります。銚子池はここから水が湧き出しているみたいですね。
銀杏の大木に守られる二番霊場「お釜池」
銚子池からさらに西に進み、橋を渡って左に少し進んだところがお釜池です。忍野八海で一番小さな池で可愛らしさがあります。池というより、湧泉という言葉がよりしっくりくる泉ですね!
お釜池の入り口。ここからちょっと降りたところに湧水があります。
こちらがお釜池です。お釜から沸騰するように湧水が湧き出て見えるその形状から「お釜」という名前が付いたとか。日の当たりにくい場所にあり、あまりキレイに整備されていませんが、水はとってもキレイです!
水中洞窟のように地底に穴が伸びています。真っ青の水が美しくもあり、吸い込まれそうな怖さもありますね。この池も写真よりも実際に目で見てもらったほうがその綺麗さを味わえますよ!
池内部は本当に深いようで、泳いでいる魚もかなり深いところにまで潜っていました。
忍野八海の隠れスポット一番霊場「出口池」
この出口池は他の池とはちょっと離れたところにあります。そのため、観光客の多くはこの出口池をスルーして鑑賞されることがないようです。しかし!この出口池は忍野八海の8つの池の中で最も大きく、かつその美しさは絶対に見るべきスポットです!
こちらが一番霊場「出口池」の入り口です。二番霊場「お釜池」からは歩いて12分ほど。ちょっと遠いかなって思ってしまいますよね。でも、もし歩くのが心配な方もご安心ください。この出口池周辺にも駐車場があります!
道沿いに1箇所だけ、300円の駐車場がありますので、歩けない!という場合は、忍野八海の中心部を巡ったあとに、この出口池まで車で向かうのもアリかも知れません。
出口池の全景。普通の池のように見えますが、とてもキレイな水に優雅に泳ぐ魚がなんとも言えない美しさがあります。あと、池の周りが木々に囲われているので雰囲気も素晴らしいですね!
この出口池を水源に、小川が流れ出ていきます。めっちゃ癒やされます。
この日は、中心部には海外の観光客がたくさんいたのですが、この出口池には誰もおらず完全に独り占め状態でした。贅沢な時間ですね〜。
遊歩道を進み階段を上がると、出口稲荷大明神があります。
さらにその先に進むと、湧水のポイントを見ることができます!
ここが出口池の湧水。岩の隙間から水が湧き出ています。なかなかの水量で、水の流れる音が響き渡っています。
ぐるっと一周、だいたい10分ほどでみることができる池ですね。かなりパワーを感じるスポット(パワースポット?)的な要素も感じたので忍野八海に来たときは絶対にお忘れなく!
中心部に戻ろう!
これで8つの池を周る八海巡りは終了!いったん中心部に戻りましょう!中心部にはお土産屋さんやお蕎麦屋さん、テイクアウトできる食べ物も店頭でたくさん売られています。観光地っぽくこれらのお店を巡るのも楽しいかもしれませんね!中心部での観光も終わったら、駐車場に戻ります。
最後は忍野八海浅間神社へ
北側の駐車場に止めていたなら浅間神社は最後に立ち寄っておきたいスポットです。ここには、ここまで巡ってきた八海の桶が祀られています。境内は観光客も少なくすーっとした空気感があります。最後に参拝して帰りましょう!ちなみに浅間神社、平日に伺えば御朱印を10体授かれるそうですよ。
まとめ
いかがでしたか?忍野八海の八海巡りを全部おこなうと、だいたい1時間半から2時間くらいかかります。結構時間は掛かりますが、せっかく見に来たならその全ての湧泉を訪れてみてはいかがでしょうか?どの池もそれぞれ違った良さがありますが、その中でも僕のおすすめは一番霊場の出口池と三番霊場の底抜池です。
この2つは多分、普通に忍野八海を観光していると、見ずに終わってしまう池だと思います。
その分、他の池よりも観光客が少なく、忍野八海の良さが突出している気がします。普段の生活からちょっと離れて、富士山の伏流水の湧き出る忍野八海に癒やされてみてはどうですか?日本が本当に誇れる観光地を皆さんにも知って貰えればと思います。